コーマック・ベグリー東京公演

アイルランドを代表するコンサーティーナ奏者「コーマック・ベグリー」のライブが代々木のアイリッシュパブ「An Solas」でありました。

 

私自身は直前までアイルランドに居て、演奏の準備もままならず結局競演したフィドルのマイキーとはライブ前日に、コンサーティーナのコーマック・ベグリーとは当日になって初めて一緒にリハーサルをするという超突貫工事(?)で臨みましたがとりあえず無事に演奏できてほっとしました。

 

ライブ前にコンサーティーナのワークショップがあり通訳を担当。

 

奇しくも去年も同じ時期にエデル・フォックスのワークショップの通訳を担当していて、この楽器と不思議と縁があるのですが、私自身はコンサーティーナを一度も触ったことがありません。。

コンサーティーナ レッスン

ワークショップには10名以上の参加者が集まりました。

 

アイルランド音楽 楽譜

ワークショップで教える曲を譜面に書くコーマック。譜面はもちろんアイルランド音楽でお馴染みの「ABC譜」です。

 

コーマックのワークショップは楽器の弾き方云々よりも、音楽の内面を突いたところが多く、私にとってもとてもためになるワークショップでした。

 

ワークショップ終了後に一緒にライブで弾く曲を選んで1回だけ練習して会場に向かいました。

 

ちなみにコーマックとは顔を合わせるのも、一緒に弾くのも今回が初めてです。

 

アイリッシュパブ アイルランド

ライブ会場の代々木のアイリッシュパブ「An Solas」。ちなみに目の前の写っているのが今回のライブのもう一人の共演者のマイキー・オシェイ。

 

アイリッシュ音楽 ライブ

 

ライブはまず私とコーク州出身で東京在住のフィドル奏者マイキー・オシェイが前座で演奏。

 

マイキーはコークとケリーのボーダーにまたがる「シュリーヴ・ルークラ(Sliabh Luachra)」という地域の出身とあってリアルに「シュリーヴ・ルークラ」のスタイルで演奏するフィドル奏者です。

 

彼とはこれまでに何回か顔を合わせたことがありましたが、一緒に演奏するのは今回が初めてでライブの前日に初めに音合わせをして演奏する曲を決めました。

 

アイリッシュパブ アイルランド

超満員のAn Solas。

 

私は基本的にクレア系(?)の奏法なので、シュリーヴルークラの曲(アイルランドの音楽は地域によって弾き方や弾いている曲が異なるのです)はほとんど弾くことがないのですが、せっかくマイキーの演奏を聞いてもらうチャンスなので、なるべくシュリーヴルークラのレパートリーを選んでみました。

 

アイリッシュ音楽の地域性についてはこちらのページをご覧ください。

 

以下とマイキーと私の演目です。

・The Morning Star - Rolling in the Ryegrass (Reels)

 

冒頭で弾いたセットです。

 

シュリーヴルークラの大御所デニス・マーフィーとジュリア・クリフォードによる「The Star Above The Garter」からのチョイスです。

 

シュリーヴルークラ・フィドルスタイルの名盤中の名盤「The Star Above the Garter」についてはこちらをご覧ください。

・Dan O'Keeffe's Slides (Slides)

 

 

同じく「The Star Above The Garter」からのチョイス。

Seanbhean na gCarta - Tom Billy's (Reels)

 

これも同じく「The Star Above The Garter」からのチョイス。

・The Kerry Hills (slow air) - The Humours of Castlefin - The Glen of Aherlow - The Killarney Boys of Pleasure - Sweeney's Buttermilk (Reels)

 

最初のエアはコーマックのお父さんのブレンダン・ベグリーのCDに入っていた歌が元になっています。

 

エアに続いて弾いたリールは東クレアのセッションではお約束になっているセットです。

アイリッシュ音楽 CD

「The Kerry Hills」が収録されているブレンダン・ベグリーのCD。

 

Glenbeigh - The Chafpool Post (Barndances)

 

これはマイキーのチョイス。

1曲目は「McDermott's」2曲目は「James Gannon's」という名前でも知られています。

・The Girls of Farranfore - The Braes of Auchtertyre (Reels)

 

どちらの曲もシュリーヴルークラ出身の大御所フィドラー「パディ・クローナン(Paddy Cronin)」の演奏からチョイスです。

 

「The Braes of Auchtertyre」はコーマックのCDにも収められています。

・Lucy Campbell's - Jenny's Welcome to Charlie (Reels)

 

どちらもセッションで登場する機会の多い定番曲です。

・The Basket of Turf - The Hags at the Churn (Jigs)

 

これは私のチョイス。マーティン・ヘイズとP.Joeヘイズの「The Shores of Lough Graney」というアルバムに収められいるセットをそのまま拝借。

・The Porthole of the Kelp - The Maids of the Mitchelstown (Reels)

 

これも同じく「The Shores of the Lough Graney」からのチョイス。東クレアの定番セットです。

・Paddy Fahey's - Paddy Kelly's Four Part (Reels)

 

コーマックと私二人で弾いたセットです。

曲はコーマックのチョイスです。

Paddy Kelly's Four Partは単に「Paddy Kelly's」とも呼ばれています。

・The Bucks of Oranmore - The Foxhunter's (Reels)

 

コーマック、マイキー、私の3人で弾いたセットです。

コンサーティーナ ライブ

コーマック・ベグリーのステージ

 

コーマックの演奏を生で聞くのは今回が初めてでしたが、まるで楽器が生きているかのようなダイナミックな演奏で、衝撃的でした。

 

コーマック・ベグリー

バリトンコンサーティーナに持ち替えての演奏

 

コンサーティーナ ライブ

超ミニ・コンサーティーナが登場

 

今回が初共演となったマイキーとコーマックのデュエットもとても良かったです。

 

二人とも出身地が近いのできっと息の合った演奏になるだろうと思っていましたが、期待通りリアルなアイルランド南西部の演奏を聞かせてくれました。

 

マイキー・オシェイ フィドル

マイキー(左)とコーマック(右)の共演

 

私にとっては、思いもかけずアイルランドを代表する演奏家と一緒に弾く事ができてとてもよい経験になりました。ライブを企画してくれた方々に感謝したいと思います。

 

ケルト市 出張

ライブ会場の特設「出張・ケルト市」。商品の大半は私がアイルランドで仕入れてきたものです。