アイルランド旅行 - キルデア県編 日本庭園 etc

[日本庭園、珍名キルの町、モナスタラヴァンの水道橋 etc】

アイルランド キルデア
キルデア州とキューピッズタウンヒルの位置
Cupidstown Hill Kildare

キューピッズタウンヒル遠景

 

キルデア 地図
周辺広域地図(クリックで拡大できます)

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

目次

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

キューピッズタウンヒル・ウォーキング

キルデア州の州都であるネース(Naas)という町がキューピッズタウンヒルの最寄り町になります。

キューピッズタウンヒルへはネースからキルティールという村を経由していくと分かりやすいです。

アイルランド 地図
キューピッズタウンヒル周辺地図(クリックで拡大できます)

キューピッズタウンヒルはキルティールの村からすぐです。

キルティールはパブが1軒だけある小さな村なので、買い物などはネースの町かキルの町で済ませておいた方が無難です。

 

アイルランド - アイリッシュパブ

キルティールに一軒だけあるパブ - The Kilteel Inn

 

アイルランド - スタウト - ビーミッシュ

ちなみにこのお店にはビーミッシュの看板がかかっていました。

ビーミッシュはギネス、マーフィーズに並ぶアイルランドの人気スタウトビールのブランドです。

 


キューピッズタウンヒルの最高地点への行き方には色々なルートが考えられると思います。

上の地図でみてもキューピッズタウンヒルの名前の由来となった西側のキューピッズタウンからも行けそうですし、北側のクロムウェルズタウンヒルからも行けそうです。

私が登ったときは地図の印のところ、山の南側から歩いてみました。

アイルランド - 田舎 - 農道 - 林道

南側のスタート地点

 

南側からのルートはいたって簡単です。

この門の脇から入って500メートルほど歩くと電波塔が見えてきます。

電波塔のすぐ先にキューピッズタウンヒルの頂上を示す三角点が置かれています。

 

アイルランド - 田舎 - テレビ塔 - 山の上

上の道の先にある電波塔。

奥にキューピッズタウンヒルの三角点が見えています。

 

アイルランド GPS

ここまでの道のり。道の上を真っ直ぐに歩いただけですが・・(笑)

 

アイルランド GPS

ここまでの歩行データ。移動距離568メートル。移動時間は9分29秒・・

ほとんど運動になっていません・・

 

アイルランド - アウトドア - 登山 - ウォーキング

一応頂上で記念撮影。

 

アイルランド - 田舎 - 景色 - 風景

頂上からの眺め

 


キルデアのキルの村 - Kill Co.Kildare

キューピッズタウンヒルの最寄りの町キルティールのお隣には「キル」という名前の村があります。

アイルランド キルデア キル

キル村の入り口。「kill」ってスペルが英語の「殺す」って単語と同じなので、初めてこの村を通りがかったときは一瞬「えっ!?」っとなりました。

 

アイルランド キルデア 町
キル村のメインストリート

キル」は村の名前がちょっと怖い以外は、特に何もない小さな村です。

他に特色というとアイルランドの伝統音楽が好きな人ならピンとくるかもしれませんが、有名なイーリアン・パイパー「リアム・オフリン」はこの町の出身です。

今もここに住んでいるかどうかは分かりませんが・・・

 

アイルランド キルデア キル

ようこそキル村へ!

 

アイルランド キルデア 珍地名

キルは整った町。別の意味にも捉えられそうな・・

 

ちなみにアイルランドには「キル〇〇」とキル(KillまたはKil)で始まる地名が沢山あります。

 

このキルの村があるキルデア州(Kildare)もそうですし、キルのお隣のキルティール(Killteen)もそうです。

 

良く知られている地名だと、ケリーのキラーニー(Killarney)やキルケニー(Kilkenny)、クレアのキルラッシュ(Kilrush)やキルキー(Kilkee)、スライゴのキラヴィル(Killavil)などがあります。

 

アイルランドの地図
アイルランドの地図にはキル(Kill/Kil)で始まる地名がたくさん載っています。

そもそも「キル」とはアイルランド語で「教会」という意味だそうで、キルで始まる地名は「〇〇教会が収める地」という意味になるそうです。

 

例えばキルケニー(Kilkenny)であればケニー(Kenny)の教会(Kil)が収める土地、キルコンネル(Kilconnell)であればコンネル(Connell=O'Connell)(オコンネルのO'の付かないバージョン)の教会(Kil)が収める土地という意味なのだそうです。

 

ちなみにアイルランド語だと「Kill」は「Cill」と綴るようです。

 

アイルランド 教会

当然キル(村)にもキル(教会)があるんだろうなと思って探していたら。

ありました(笑)

これがキルのキルです。

アイルランド キルデア 教会

キル村の教会は「St.John's Kill」という名前でした。

「セイント・ジョンズ・チャーチ(St. John's Church)」ではなくKillを使うのは村の地名を意識してのことなのでしょうか。

ちなみにプロテスタントの教会です。

 


キルデアの日本庭園 - Japanese Garden at Kildare

キルデアと言えば日本庭園(Japanese Garden)も見どころの一つです。

アイルランド 日本庭園 キルデア

キルデアの日本庭園はタッサ・イイダ(Tassa Eida=飯田三郎)とその息子のミノル(Minoru=飯田実)の親子によって1906年から1910年にかけて作られた日本庭園です。

 

アイルランド ジャパニーズガーデン 日本庭園

人の一生をテーマにした庭園だそうです。

 

アイルランド 日本庭園 キルデア州

この通りは人生の道だそうです。

 

アイルランド 日本庭園 キルデア

池と橋

 

アイルランド 日本庭園 キルデア

これは茶室でしょうか。

 

アイルランド ジャパニーズガーデン 日本庭園

茶室(?)の内部。

 

アイルランド 日本庭園 ジャパニーズガーデン

植木の切り方がどことなくワイルドな感じ。

 

アイルランド 紅葉 秋

もみじの葉。風情があっていい感じです。

 

アイルランド 秋 栗

日本庭園に落ちていた栗。

 


アイリッシュ・ナショナルスタッド - アイルランド国立の競走馬の生産牧場
National Stud in Kildare

キルデアの日本庭園のお隣には、アイルランド国立の競走馬(サラブレッド)の生産牧場「ナショナルスタッド」があります。

アイリッシュ・ナショナルスタッド

もともとは個人経営の牧場だったそうですが、後に英国政府に寄贈され1916年から1943年までは英国のナショナルスタッドだったそうです。アイルランドがイギリスから独立した後はアイルランド政府の所有となり、現在はアイルランド国立の競走馬(サラブレッド)の生産牧場となっています。

 

アイルランド 馬 アイリッシュ ナショナルスタッド

未来の名馬(?)

 

アイルランド ナショナルスタッド アイルランド観光 馬

大きな厩舎

 

アイルランド ナショナルスタッド キルデア

馬のごはん? 干し草ロールが沢山置いてありました。

 

アイルランド ナショナルスタッド キルデア

中には博物館があり競走馬の歴史や、競馬の歴史について触れることができます。

 

アイリッシュ ナショナルスタッド 博物館

ナショナルスタッドの博物館内。

 

アイルランド ケーキ スイーツ

日本庭園とナショナルスタッドにはお土産屋さんとカフェが併設しています。上はカフェで食べたケーキ。味はコーヒー風味。

 


キルデア・ヴィレッジ - アウトレット・ショッピングモール
Kildare Village

キルデアの日本庭園&ナショナルスタッドの近くには、「キルデア・ヴィレッジ」というアウトレットショッピングモールがあります。

キルデア・ヴィレッジ アイルランド ショッピング

キルデア・ヴィレッジのショッピングモール。日本のアウトレットにも感じが似ています。

 

キルデア ヴィレッジ アイルランド アウトレット

平日の昼間でも結構混んでいました。休日はすごい混むんでしょうね。

 

スタバ スターバックス アイルランド

キルデア・ヴィレッジのスタバ。アイルランドのスタバはダブリンとコーク空港とキルデア・ヴィレッジ以外にはないので、クレアに住んでいる私にはとても新鮮に見えます。

 

アイルランド ショッピングモール アウトレット

キルデア・ヴィレッジのティファールショップ。アイルランドスペシャルのフライパンがありました。

 

キルデア・ヴィレッジのお店ですが、アウトレットといっても値段は結構高めというか、特に安いということはないです。

アシックスとかナイキ、ノースフェイスのアウトレット店も入っていたのですが、こちらは型遅れの品が多くサイズも揃っていなくてちょっと残念な品揃えでした。

 

アイルランド 極度乾燥しなさい スーパードライ

アイルランドやイギリスでお馴染みの「Superdry-極度乾燥しなさい」のお店。意味不明の日本語が書かれた服を売っていることで有名。

こちらでは着ている人をよく見ますが、自分でも着てみようとは思わないですかね。

 

アイルランド 極度乾燥しなさい スーパードライ

極度乾燥しなさいの店内。

 


モナスタラヴァンの水道橋 (アクアダクト) - Monastervin Aqueduct

キルデアのお隣にモナスタラヴァン(Monastervin)という村があります。

グーグルマップだと「モナスタレビン」と表示されているのですが、正しい発音はどうなのか微妙です。

とりあえずここでは「モナスタラヴァン」と表記させていただきます。

 

この村にはちょっと変わった橋があります。

それがこの下の「モナスタラヴァンの水道橋」です。

Monastervin Aqueduct

aqueductとは水路、水道、高架式水道、水道橋を意味するそうで、この場所に相応しいのは高架式水道、水道橋だと思います。

 

何処が変わっているかというと、前に川が写っていると思いますが、この川はグランド・カナル*(Grand Canal)という運河です。

 

運河なので水が流れているのは当然なのですが、下の写真を見ると、

 

*グランド・カナルはオファリー州のシャノンハーバーからダブリンのグランドカナルドックに注ぐ全長132km運河でアイルランドではロイヤル・カナル(Royal Canal)とならんでアイルランドの舟運を支えてきた2大運河の一つです。

 

モナスターヴィンの高架水道

運河の下に別の水の流れがあります。

下を流れているのはバロー川というアイルランドで2番目に長い川です。

バロー川についてはよかったらこちらの記事をご覧になってみてください。

 

つまりここは川と川が交差する地点だったのです。

しかもどちらかの川が一方の川の流れに合流するのではなく、それぞれの川の水の流れは交わることなく橋で交差させているのです。

この手の橋は運河ではよく見られるそうで、アイルランドだとロイヤルカナル沿いにも水道橋(アクアダクト)があるそうです。

 

グランド運河 アイルランド

水道橋(高架水道)の両脇は歩道になっていて、普通に橋を渡るように歩いて通ることができます。

 

アイルランド 鉄道 電車

ちなみにこの高架水道の隣には鉄道用の橋も架かっていて、頻繁に列車が通るのを見ることができます。

 

アイルランド 鉄道 電車

見ると幸せになれる!?アイルランド版ドクターイエロー(整備用車両)。

 


バロー川のほとりのこじんまりとした町 - アティ(Athy Co. Kildare)

モナスターヴィンからバロー川沿いに南下したところに、アティ(Athy)という町があります。

アイルランド 旅行 街並み 通り

アティのメインストリート。

 

アティは小さな町ですが活気があって、街並みも小ぎれいな感じで個人的にはけっこうポイントの高い町だと思います。

 

アイルランド 観光 橋 川

アティの町の中を流れるバロー川と川のほとりのホワイト城(White's Castle)。

ホワイト城は1417年の築城だそうです。

海外旅行 アイルランド アイルランドの観光地

この建物は昔裁判所として使われた建物だそうです。(Athy Court House)

 

アイルランド 駅 鉄道

こちらはアティ駅。ダブリンとウォーターフォードを結ぶ路線を走る列車が停まります。

 

アイルランド 川 橋 鉄道橋

アティにはダブリンとウォーターフォードを結ぶ路線以外の路線も通っています。これはバロー川に架かるウルフヒル支線(Wolfhill Branch)の鉄道橋です。

 

アイルランド 鉄道 線路

ウルフヒル支線はアティとアティのウルフヒルというところにある炭鉱を結んだ貨物用の路線でした。炭鉱が閉じられた後も貨物用の路線として利用され2005年までセメントを運ぶ貨物車が走っていたそうです。

 

アイルランド 運河 川 船

これは先ほどモナスターヴィンの高架水道のところで登場した運河、グランド・カナルです。グランド・カナルはアティも通っています。

 

運河沿いに歩くと運河で使われている色々な施設、仕掛けを見ることが出来ます。

 

アイルランド 運河 水門

バロー川との合流地点に設けられている水門です。閘門とも呼ぶそうです。運河側の水量を一定にするための装置だそうです。

 

アイルランド 運河

上の水門を逆から見たところ

 

アイルランド 橋 跳ね橋

これは跳ね橋ですね。可動橋とも呼ぶそうです。普段は開いていて、人が川を渡る時だけ橋を下ろす仕組みです。

 

アイルランド 田舎

手動で橋を下ろすようになっています。

 

ローズ・オブ・トラリーの優勝者の出身地

ローズ・オブ・トラリー 優勝者

アティのメインストリートにはこの年アイルランドの伝統的な美人コンテスト「ローズ・オブ・トラリー」で優勝したClare Kambamettuさんを祝う横断幕が掲げられていました。

この年のローズ・オブ・トラリーになったClare Kambamettuさんは実はロンドンで勉強していたこともありローズ・オブ・トラリーのコンテストにはロンドン・ローズとして出場していましたが、出身はアティだそうです。

「Kambamettu」というアイリッシュにしては一風変わった苗字ですが、お父さんがインド出身だそうです。

 

ローズ・オブ・トラリー 優勝

なかなかの美人さんですね。

 


おまけ - リールではない「セントアンズ」

キルデアからクレアに戻る際に通った有名なリールと同じ名前の町

セントアンズ アイリッシュ