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[オバマ大統領のルーツ、アイルランド唯一のピラミッド etc]
Arderin Co.Laois & Co. Offaly 527m
アーデリン山(Arderin)はリーシュ州とオファリー州に跨るスリーヴブルーム山地(Slieve Bloom Mountains)の中心となる山で、両州の最高地点です。
スリーヴブルーム山地の広大なエリアでは、ハイキングやサイクリング、釣りなど様々なアクティビティを楽しめます。
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アーデリン山へのルートはいくつもあると思いますが、とりあえず最高地点に行くだけであればすごく簡単です。
一番最短だと往復で2㎞ほどです。
最短ルートで登るのであれば、Glendine Gap(グレンダイン・ギャップ?)という峠道の最上部まで車で来るのがベストでしょう。
Gap(ギャップ)とは峠道、または山あいを通る道のことで、アイルランドの山岳地帯には〇〇Gapと名前の付いた道路が多くあります。例:ダンロー渓谷(ギャップオブダンローGap of Dunloe)、サリー渓谷(サリーギャップSally Gap) etc
Glendine Gapの峠にリーシュとオファリーの境界線があり、境界線のところに石碑が建っています。ここがアーデリン山へのスタート地点となります。
アーデリン山へはこの石碑の裏手をまっすぐに歩いていくだけです。
リーシュとオファリーの境界線上のGlendine Gap峠。
アーデリン山までは細道が通っていますので、道に迷う心配はありません。
アーデリンへと続く細道。
1㎞ほど行ったところにケルンがあります。ここがアーデリン山の最高地点です。
直線的に歩くだけなので、道に迷うことはありません。
石碑から頂上まで860メートル。20分もかからずに到着です。
アーデリン山最高地点で記念撮影
頂上からの眺め。
往復の歩行データ。総距離1.85㎞、所要時間38分でした。
スリーヴブルーム山地にはアイルランドで二番目に長い川「バロー川(River Barrow)」の源流があります。
バロー川はスリーヴブルーム山地に端を発し、キルデア、カーロー、キルケニーと流れウォーターフォードでケルト海に注ぐ全長192kmの川です。
ちなみにアイルランドで一番長い川はシャノン川です。
バロー川の源流がスリーヴブルーム山地にあると聞いて、源流を見に行ってみることにしました。
バロー川の源流はスリーヴブルーム山地の東側に位置するリーシュ州の「カット(Cut)」というエリアにあります。
カットへはスリーヴブルーム山地をぐるっと一周するウォーキングコース「スリーヴブルームウェイ」でアクセスできます。
カットにはCollite*が管理する「カット森林レクリエーションエリア(The Cut Forest Recreation Area)」というレクリエーションエリアがあります。
レクリエーションエリアに駐車スペースがありますので、車で来る場合はこここに停めるといいでしょう。
*Colliteはアイルランドの植林樹林を管理する公営企業で、アイルランドにある植林樹林のほとんどはここが管理しています。
Colliteとはアイルランド語で森という意味です。
カット森林レクリエーションエリア (The Cut Forest Recreation Area)
バロー川の源流へはここからスタートします。
源流まで特に道らしい道はありませんので、地図を頼りにバロー川の流れの起点を目指します。
源流までは泥炭質な地面が続くのでお世辞にも歩きやすい所とは言えません。
アイルランドの泥炭地を歩いたことがない人には、どのくらい歩きにくいか想像が付かないと思いますので、下に説明付きの写真を載せてみました。
なかなか日本だとこのような地形や地質のところを歩く機会はないと思います。
ヒースの生い茂る泥炭地をひたすら歩いていくと、水がちょろちょろと流れる細い川がありました。
ここがアイルランドで二番目に長い川「バロー川」の源流です。
源流のところには目印として棒切れが立てられていました。
バロー川源流で記念撮影
ここまでの道のり。
距離は2.14㎞、所要時間37分でした。(片道)
エリア内は木道が通っているので、安心して歩けます。
スリーヴブルーム山地の北西にキニティーという村があります。
人口350人ほどの小さな村ですが、この村には見所が多くあります。
キニティーのパブ。その名も「ザ・スリーヴブルーム・バー(The Slieve Bloom Bar)」。
この村の最大の見どころと言えば、
アイルランドで唯一のピラミッド、キニティー・ピラミッドです。
エジプトのピラミッドほどは大きくありませんが、人の背丈と比べるとそこそこの大きさになります。
このピラミッドは隣接するキニティーの教会の墓地の敷地内にあって、実際にお墓として使われています。
この村のはずれにある「キニティー城」の城主だった「リチャード・ウェスレー・バーナード(Richard Wesley Bernard)」が1834年に建てられたもので、自身を始めとし6人のバーナード家の家族が埋葬されています。
1800年代初頭にエジプトを訪れたリチャード・ウェスレー・バーナードが当地でピラミッドを見て非常に感動したそうで、自身の墓もピラミッド風にしたいということで、このピラミッド型の墓地が建てられたとのことです。
現在ではこのエリアを代表するランドマークの一つとなっています。
キニティー城の敷地にはハイクロスが立っています。
このハイクロスは"十字の部分"が朽ち落ちてしまっていますが、アイルランドの古いハイクロスでは珍しいことではありません。
9世紀中ごろに作られたものだそうです。
キニティーのハイクロスに刻まれたアダムとイヴ
アメリカの歴代大統領の中にはアイルランド人の血を引く人が多いのですが、オバマ大統領もその一人です。
オバマ大統領の父親はケニアの出身ですが、母親の家系にアイルランド人の血が入っています。
オバマ大統領のルーツを辿っていくとオファリー州のモニーゴール*(Moneygall)という町に行きつきます。*マニーゴールとも
オバマの先祖の出身地モニーゴールの町の入り口。町の入り口にアイルランドとアメリカの国旗が掲げてあります。
アメリカとアイルランドの国旗が交互に掲げられています。
町の観光案内所にオバマ大統領と町の関係を説明した解説板がありました。
モニーゴールのメインストリートの「Ollíe Hayes」パブ。
オバマの遠い親戚が経営しているパブで、オバマ大統領がアイルランドを訪問した際ここでギネスを飲んで有名になりました。
パブのホームページにオバマ訪問の模様が載っています。
上のパブでギネスを飲んでいるオバマ大統領です。
こんな家もありました。
モニーゴールのお土産屋さんで売られていた、アイルランド語と英語で「Yes We Can」と書かれたTシャツ。
オバマ・カフェなんてカフェもありました。