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マハラ山(Maghera Mountain)でウォーキング
マハラ山(Maghera Mountain)は、私の住むクレア州東部のフィークル村の近くに位置する、標高400メートルの山です。
頂上には高さ147メートルのテレビ塔が立っています。
頂上までテレビ塔管理用の道路が通っています。
道路は簡易舗装されている部分と未舗装の部分があります。
道路の入り口に門があって通常は閉じられていますが、門の脇から簡単に中に入ることができます。
東クレアのフラッグマウント村(Flagmount)から望むマハラ山。
頂上のテレビ塔がうっすらと見えます。
前方に見える湖はグレイニー湖(Lough Graney)です。
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マハラ山の頂上までのルートは色々とあると思いますが、一番簡単なのは麓の門の所まで車で行って、そこからテレビ塔まで続く簡易舗装の道路の上を歩いていくルートです。
マハラ山の麓にある門。通常は閉じられていますが、門の脇から中へ入れます。
「ウォーキングしている人に注意」と書いてあるように、ウォーキングを目的に中に入ることは周知されているので、門が閉まっていても気にせず中に入って大丈夫です。
とりあえずマハラ山の頂上に行ってみたいのであれば上の地図の「登山口①」から登ると一番最短で頂上まで行くことができます。
フィークルの町からマハラ山に至るルートは、距離が若干長いのですがフィークル周辺の自然をたっぷりと満喫できます。
アイルランド音楽が好きな人なら、コース上に東クレアの音楽とゆかりのある場所が多くあるので、歩きながら「この地方の音楽はこういう風景の所で生まれたんだ」ということを実感できると思います。
ウォーキングのスタート地点のペパーズ・バー。フィークルの村外れにあるパブです。200年以上の歴史があります。アイルランド音楽のセッションもやっています。
ペパーズの前に延びる道を通って、フィークル村の中心部に向かいます。
ここがフィークル村のメインストリートです。ペパーズから1kmくらいです。
マハラ山へはこの道を道なりにひたすら真っ直ぐ進みます。
マハラ山までは一部「イースト・クレア・ウェイ(East Clare Way)」のルートを通るので、フィークル村の広場にある地図を見ておくといいかもしれません。
イースト・クレア・ウェイはクレア州南東のキラルー(Killaloe)という町を起点/終点とする全長180kmのウォーキングコースです。イースト・クレア(東クレア)の主だった村を全て経由するので、フィークルも含めタラやスカリフなど東クレアの代表的な村には必ずこのコースマップが設置されています。
アイルランドにはこのような比較的長い距離を歩くウォーキングコースが多数が設定されていて、「ナショナル・ウェイマークト・トレイル」と呼ばれています。
アイルランド国内に44のコースがあるそうです。
日本の国土地理院に相当するアイルランドの地図発行会社「オードナンス・サーヴェイ社(Ordnance Survey Ireland)」が発行する地形図は、アイルランド各地のウェイマークト・ウェイに対応しています。
58番と52番の地図がマハラ山までのエリアをカバーしています。
イースト・クレア・ウェイのルートの所は赤い点線が引かれています。
"東クレア道"といいつつ"道のない所"も歩くので、地図があった方が便利です。
フィークル村の中心部にある「ロックナーンズ・ホステル(Loughnane's)」。
この界隈を旅行するとき、泊りがけで音楽セッションに来るときなどに便利な宿です。ホステルのオーナーのお父さんはフィドルの奏者で、有名な「タラ・ケーリー・バンド」の一員でもありました。
フィークル村のメインストリートから望む東クレア南方の眺め。
前方に見える山はクレア州最高峰のスリーヴバーナ(Slieve Bernagh)です。
フィークル村のメインストリートを進み、村の中心部を外れた辺りに葺屋根の家が建っているエリアが現れます。
一度は住んでみたくなるような可愛らしいい造りの家が数軒建っています。
フィークル村の中心部を離れてからも、ひたすら真っ直ぐに進みます。
上の道を歩いていると途中で右手にバラック(?)というか、所謂掘っ立て小屋のような小屋が建っている所があります。
人が住んでいるのかどうかは分かりません。そもそもなんでこんな小屋が建っているのかも分かりません。一度地元の人に聞いてみたいなと思いつつ、まだ聞いたことがない、謎の掘っ立て小屋です。
この道はフィークルの町に行く時によく通る道なのですが、車で通っていた時は一度も気が付きませんでした。
所々にイースト・クレア・ウェイの道しるべが立っていますが、まっすぐに道なりに歩くだけなので、道に迷うことはないと思います。
上の「マハラ山ウォーキングルート」の地図上で「①」と記されている地点に来たら、十字路を曲がらずにまっすぐ進むことをお勧めします。
真っ直ぐ進むとしばらくは舗装された道路が続きます。
①の交差点の次の交差点「②」の所から先は砂利道になります。
ペパーズの前の道をひたすら道なりに真っ直ぐ歩くと、最後はこの道にたどり着きます。
この辺までならまだ普通の車で走ることも可能です。
この辺りまで車で来て適当な所に車を停めて歩くことも可能です。
上の砂利道を進むと辺りが開け湿地帯の広がるエリアへと入ります。
マハラ山頂上のテレビが大きく見えるようになってきます。
イースト・クレア・ウェイのルートは途中で曲がって行ってしまうのですが、曲がらずに真っ直ぐに進むと湖のほとりへと出ます。(上の地図の「③」の所。) 湖はエー湖(Lough Ea)という湖です。
すごく綺麗な湖なので、一旦イースト・クレア・ウェイを外れて湖を見に行ってみてもいいと思います。
上の地図の「③」の所からイースト・クレア・ウェイを道なりに進むと湿地帯の中へと入ります。湿地帯の中は所謂「道」らしい道は通っていません。
その代わり木道が通っています。
「荒野」という表現がぴったりな湿地帯の中を進んでいきます。
木道のおかげで足元を気にせず歩けるのが有難いです。
このような湿地帯の広がるエリアでは「ターフ・カッティング(turf cutting)」というのが行われていることがよくあります。
ターフ・カッティング(turf cutting)とは「turf = 芝」&「cutting = 切ること」で直訳すれば"芝刈り"なのですが、アイルランドでは暖炉やストーブ(薪ストーブ)で燃やす泥の炭(泥炭)のことを「ターフ」と呼んでいます。
アイルランドではこのような湿地帯で取れた泥炭を暖炉やストーブで燃やす燃料としてお店で売られています。
ターフ(泥炭)のことをピート(peat)と呼ぶこともあります。
ピートはウイスキーを作るときに麦芽を燻すときにも使われています。
木道は上の地図の「④」の辺りまで続きます。
木道の後は道なき道を進んでいきます。
道らしい道はありませんが、随所に道しるべが立っているので道に迷うことはないと思います。マハラ山のテレビ塔でも方角を知ることができます。
こんな感じでしばらく湿地帯の上を歩きます。
迫力のある大荒野の中を歩きます。
湿地帯を抜けると再び砂利道の上を歩きます。
砂利道が終わると舗装された道路に出ます。(上の地図で「⑤」の所)
マハラ山へはイーストクレアウェイを道なり進んでも行けますし、ここを左に進んでも行くことができます。
上の写真の所を左に進むか、上の地図の「⑥」の所を左に曲がってしばらく行くと、マハラ山の麓の門の所に着きます。
この門は通常は閉じられているのですが、稀に開いている時もあります。
敷地内の道はマハラ山の頂上まで続いているので、あとは道なりに歩くだけです。
マハラ山は山全体が植林帯となっています。
この写真の手前に見えているのは、伐採された後の光景です。
奥に見えるのが伐採される前の植林帯です。
伐採された木を何に使うのか分かりませんが、マハラ山の近くには材木加工所があります。
だんだんテレビ塔に近づいてきました。
ここがマハラ山の頂上です。頂上には高さ147メートルのテレビ塔が建っています。
頂上からの眺めです。
一番奥にクレア州最高峰のスリーヴバーナ(Slieve
Bernagh)が見えます。
下山中に前方に湖が見えたので行ってみることに。
上の写真でちらっと見えてた湖です。マハラ湖(Lough Maghera)という湖です。(上の地図で「⑦」の所) 普通の湖ですが、辺りを植林樹林帯で囲まれているので、湖の岸辺にたどり着くのが一苦労でした。
下山途中の光景です。
帰りは元来た道を引き返してもいいですし、上の地図の「⑧」のところを真っ直ぐに進みショートカットして戻ることもできます。
名前とか詳しいことは分からないのですが、マハラ山に生えていたワイルドフラワー。
こちらはイーストクレアウェイ沿いの通りに咲いていたフクシア(Fuchsia)の花。
スタート地点のペパーズに戻りました。
歩いてお腹が空いたので食事をしていくことにしました。
セッションをやっていない明るい時間帯のペパーズの中はこんな感じです。
この日食べたのはアイルランド料理の定番「ベーコン・アンド・キャベッジ」です。一番手前に盛り付けられているのはアイルランドの主食のジャガイモです。
一番手前はカリフラワー、真ん中はなんでしょう??インゲンマメ?
一番奥はマッシュしたニンジンとパースニップ(白ニンジン)です。
こちらがメインのベーコンとキャベツです。
ペパーズのカウンター奥に貼ってあったジョーク
ちょっと振れてしまっているのですが・・
個人的にはけっこうウケました。
これもペパーズに貼られていたジョーク。こちらも笑えます。
ちなみに2011年現在アイルランドは来るテレビの地デジ化に合わせて、テレビ塔の建っている山ではどこもアンテナの建て替え工事をやっています。
マハラ山でもある時からアンテナが2本見えるようになりました。
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