これまでに送ったものも含め、一まとめにしてみました。
The Shetland Fiddler - Round the House and Mind the Dresser - The Contradiction (Reels)
【確認用】The Galtee Rangers - The Glenntan - O'Callaghan's (Reels)
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【Played by Taka】
【参考にした演奏】
ソースは往年のフィドル奏者「Kathleen Harrington」です。
「Kathleen Harrington」はアイルランド伝統音楽の世界において、女性奏者が極めて少なかった時代に、ソロやグループ演奏で活躍した奏者です。
「First Lady of Irish Traditioal Music」と呼ばれたそうです。
Mirs. CrottyやAggie Whyteとの共演録音もあるそうです。(Traditional Music Archiveにあるかも・・・)
Kathleen HarringtonとMrs Crotty
【参考にした演奏】
トラディショナルな曲がお好みとのことですので、伝統色豊かな曲想のジグのセットです。
二曲目は正式なタイトルが「Traditional Jig」という、とても伝統的な曲です。
ソースは「An Trí Is A Rian」から。コンサーティーナを弾いている奏者さんの妹は、1996年のAll Ireland Fleadh Fiddle Slow Air部門で優勝したBreda Kevilleです。
【参考にした演奏】
ソースはGalway出身のフィドル奏者「Breda Keville」のソロ・アルバムから。Breda Kevilleは一つ前のセット「Tubber Fair - Traditional Jig」でコンサーティーナを弾いているClaire Kevilleの妹です。Breda Kevilleは1996年のAll Ireland Fleadh Fiddle Slow Air部門の優勝者です。同じ年のFiddle部門でも3位に入っています。Breda Kevilleは東ゴールウェイ・スタイルのフィドル奏法が特色で、Paddy Faheyの曲などを好んで演奏します。
【参考にした演奏】
ソースはAggie WhyteとEddie Moloneyのデュエット演奏から。いわずと知れた東ゴールウェイの名手たちです。
Aggie WhyteとEddie Moloney
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【Played by Taka】
【参考にした演奏】
ソースはKevin MoloneyとSean Moloneyのフィドル&フルートのデュエット演奏から。
Kevin Moloneyは一つ上のセットでフルートを吹いているEddie Moloneyの兄弟で、一つ上のセットでフィドルを弾いているAggie Whyteが在籍していたBallinakill Traditional Playersのオリジナル・メンバーです。Sean Moloneyは一つ上のセットでフルートを吹いているEddie Moloneyの息子です。つまりこのセットは叔父&甥の関係の二人が弾いています。
↑↑上↑↑の音源でフィドルを弾いている「Kevin Moloney」の若かりし頃の写真。
The Ballinakill Traditional Dance Playersの一員と写っています。Aggie WhyteやTommy Whelanも同じグループのメンバーでした。
【参考にした演奏】
Sliabh Aughtyは東ゴールウェイから東クレアにかけて連なる山です。
(Sliabh = 山: 「Sliabh Luachra」のSliabhと同じです。)
Sliabh Aughtyの一帯にはAggie Whyteの出身地やLucy Farrの出身地、Joe Burkeの出身地、Martin Hayesの出身地などがあります。
Lucy Farrもこの曲を自身のHeart & Homeというアルバムに録音しています。
Lucy Farrのアルバムに収録されている「The Sliabh Aughty March」
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【Played by Taka】
【参考にした演奏】
ソースは2005年All Ireland FleadhのFiddle部門で優勝した「Michael Harrison」。Michael Harrisonは東ゴールウェイのフィドル奏者「Aggie Whyte」の孫です。Aggie WhyteもAll Ireland Fleadhの優勝者です。数年前にリリースされたAggie Whyteの2枚組のCDのsleevenotesを彼が書いています。
私「Taka」はMichael Harrisonと同じ教室に通っていました。
教室の先生はBrendan Larrisseyという、やはりAll Ireland Fleadhで優勝した経験のあるフィドル奏者さんでした。
Brendanは今年(2023年)のAll Ireland FleadhのFiddle Slow Air部門の審査員を務めていました。
Michael HarrisonがFleadhで優勝した時の新聞記事
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【Played by Taka】
【参考にした演奏】
ソースは戦前・戦後にかけて活躍したPaddy Killoranのレコードから。
Paddy KilloranはMichael ColemanやJames Morrisonと同時代に活躍したスライゴ出身のフィドル奏者です。
Old DudeenとRoad to Lurganのセットは数多くあるPaddy Killoranの音源の中でも、名盤と言われている有名な演奏で、多くの奏者さんが同じセットで弾いています。(Michael ColemanのTalbolton Setに近い感じですかね)
こちらはOld Dudeenのピアノ演奏版です。
【参考にした演奏】
ソースはBrendan McGlincheyの昔のレコードから。
いわず知れたフィドルの名手、「Brendan McGlinchey」の名曲&名演奏です。
日本に演奏ツアーに来たこともあります。
Kevin BurkeやMartin Hayesも弾いていますよね。
Brendan McGlinchey @ Willie Clancy WeekのFiddle Concert
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【Played by Taka】
【参考にした演奏】
ソースはZoe Conwayのライブビデオから。曲自体はトラディショナル・チューンですね。3曲目はO'Neill's 1001にも載っていますので、「クラシック・チューン」の部類に入るでしょう。
O'Neill's 1001に載っている「The Contradiction Reel」の譜面
【参考にした演奏】
ソースはCo. Clareであった小中学生による演奏会での生録音。弾いているのは中学生?と思われる少年フィドラー。Boyne HuntとMorning Dewはそれぞれの別々セットで弾かれていましたが、私はこの2曲をセットにしました。2曲ともvery traditional tunesですね。
実際の演奏はKey of A(イ長調)で弾かれています。
出だしの「ラ」の音が「ミ」の音(フィドルだとD線の人差指の音)になります。
2nd Part(B Part)は私自身の演奏も音源(少年の演奏)に準じたバージョンとなっています。
「Key of A」だから成せるアレンジですね。
Morning Dewは3rd Part(C Part)から始まり、3rd Partで終わるアレンジになっています。
音源の少年の演奏は、バリエーションの付け方がとても凝っています。
私も一応に少年の演奏に準じた形式でバリエーションを付けてみました。
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【Played by Taka】
【参考にした演奏】
ソースはLiz Carroll。今から30年以上前にリリースされたアルバムからのセットです。多分これを習った人はたくさんいるでしょう。私もアイルランドの教室に通っていた時に習いました。セッションではポピュラーだったと思います。
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【Played by Taka】
【参考にした演奏】
最初のJigは彼女たちの演奏からゲットしました。
All Ireland FleadhのTrio部門で優勝したトリオです。
フィドルを弾いているSarah O'Gormanは昨年(2022年)のAll Ireland Fleadhのフィドル部門の優勝者です。
3曲目のDingle DavidはAll Ireland Fleadh U18フィドル部門優勝者の「Rebecca McCarthy Kent」の演奏からゲットしました。彼女は「Seán Ó Riada Gold Medal Competition」でも優勝しています。
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【Played by Taka】
【参考にした演奏】
Matt Cranitchが書いた教則本「The Fiddle Book」に載っている譜面です。
Liz Carroll自身によって編纂された曲集「Collected」に収録されている譜面です
The Maid Behind the BarはEast Galway Fiddleの雄、「Conor Tully」の演奏からゲットしました。Conor TullyはEast Galway Styleの名フルート奏者「Paddy Carty」と共演したアルバムが有名です。
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【Played by Taka】
【参考にした演奏】
1曲目のポルカはCo. Tipperary出身のEileen O'Brienの演奏からゲットしました。
彼女は1980年のAll Ireland Fleadh Fiddle部門の優勝者です。
University of Limerickのアイルランド伝統音楽科で講師を務めていました。
2~3曲目はCo. Tipperary出身のLucia McPartlinの演奏からゲットしました。彼女は2015年のAll Ireland FleadhのFiddle Slow Air部門の優勝者です。
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【Played by Taka】
3曲目に弾いている曲の譜面です
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【Played by Taka】
【参考にした演奏】
「The Shoemaker’s Daughter」はニューヨーク出身のフィドル奏者「Haley Richardson」が15歳の時にリリースしたアルバムからゲットしました。
Haley Richardsonが12歳の時の演奏です。
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【Played by Taka】
【参考にした演奏】
「The Starry Lane to Monaghan」はEast Galway Style FiddlerのLiz Kaneの演奏からゲットしました。Liz KaneはPaddy Faheyの作曲した曲を特に好んで弾く奏者で、YouTube上にPaddy Faheyと一緒にステージで弾いている動画も上がっています。Lizは1995年のAll Ireland Fleadh Fiddle部門の優勝者です。
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【Played by Taka】
【参考にした演奏】
Mason's Apronは色々な人の演奏を参考にしているのですが、生まれて初めて聞いた「Mason's Apron」はSeamus Egan(バンド「Solas」のメンバー)のバンジョーによる演奏でした。なんだかんだでフィドルで弾いても曲のベーシックなセッティングはSeamus Eganの影響を受けていると思います。
Seamus Eganの他では「Kieran Hanrahan」の演奏も多少参考にしています。Kieran Hanrahanはアイルランドの国営放送局「RTE」で長年に渡り伝統音楽の番組「Ceili House」のパーソナリティーを務めています。
Kieran Hanrahan
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The Galtee Rangers - The Glenntan - O'Callaghan's (Reels)
↑↑このセット↑↑は↓↓この本↓↓に載っているセットですよね?
「The Galtee Rangers」は「Callaghan's」という名前でも弾かれているようです。
↑↑上↑↑の演奏は「Kevin Crawford」のアルバムに収録されていた「Callaghan's」です。
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以前のメールで私が弾いた「Maid Behind the Bar」と一緒に弾くと不協和音だらけになって~とのことでしたが、それを聞いて気になったので、念のため確認をさせてください。
上の本に書いてある通りですが、
アイリッシュ音楽は
「誰ひとりとして、なにかの曲をまったく同じに演奏することはない。」
「それでも同じ曲を一緒に演奏することは可能。」
「なぜなら人それぞれに異なる弾き方をしても曲の「骨格」は同じだから。」
という音楽ですから、「Maid Behind the Bar」はとりあえずMatt Cranitchの教則本にも載っている「C」のキーのセッティングで弾いていただければ、少なくとも不協和音だらけにはならないと思います。
「C」で弾いていただけたでしょうか?
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こちらの本で述べられていることは、一つ前のことと同じようなことですが、
要は
「アイリッシュ音楽のバリエーション(変奏)は、即興的な作曲であり、演奏のたびに変化するので、演奏は決して同じものとはならない。」
ということだと思います。
私自身も普段は「この曲をこうやって演奏しよう」とは決めないで弾いているので、このページ上にアップされた曲も、もう一回弾くと多分違う弾き方になると思います。
一応念のための確認でした。
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こちらの本でも一つ前のこととほぼ同じことを言っていますが、こちらの本の解釈では「伝統音楽の音楽家にとってのレパートリーとは今演奏している曲が、今の時点でいつでも演奏できる曲である」だそうです。
私自身、自分のレパートリーについて、伝統的であるとか、古い曲だとか、モダンな曲だとか、深くは考えていません。とりあえず今弾きたい曲を弾いているだけですので、「もっとトラディショナルな曲を弾いてくれませんか?」と言われても、何がトラディショナルで何がトラディショナルでないかあまり分かっておりませんので、悪しからず・・・
とりあえず、今出せそうな曲をここに載せました。
ただ少なくとも「ライブ」というシチュエーションで弾くのであれば、私的には普段セッションで弾いているような曲は避けたいです。都内ではセッションが盛んに行われていますし、セッションに参加される方々はかなりのレパートリーをお持ちです。
ライブという形式で弾くのであれば、せっかくですからセッションではあまり弾かないような、ちょっと凝った感じの曲の方が良いのではと思います。
また、私は都内でフィドルの講師をやっているのですが、普段レッスンで生徒さんに教えている曲をライブで弾くこともしたくないですかね・・・
もし生徒さんにライブに来てもらうのであれば、「先生としての演奏」を見せたいものです。
私の教室の生徒さんの中には、ComhaltasのSCT Examの上のグレードに合格している人も居るので、あまりにも簡単な曲を弾くのはどうかなと思います。
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この本によれば「本に即して演奏する」のはあまり良くないとのことですので、
こちらのページ上に載せた譜面は参考用ですので、細かなところは実際の演奏を聞いていただければと思います。
一応念のための確認でした。
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ネタ探しにパソコンのフォルダを漁っていたら、ちょうど10年前の秋ごろに試し録りしたファイルが出てきました。2013年の秋に急遽決まったライブ演奏のために、相方を務めることになった柏木さん(主にギターの伴奏をされる方で、Tak TamuraのCDでも彼が伴奏しています)に演目の提案用に送ったものです。
どの曲も久しく弾いていないので、また弾けるようになるか微妙ですが、上の方に上げた曲よりかは、「トラディショナル」な曲だと思うので、もし良さげのがあれば仰ってください。また弾いてみようと思います。
ちなみに柏木さんとは、Co. ClareのFeakleであったフェスで一回会っただけで、数年会っていなかったのですが、東クレアのスタイルが好きだと話していたのを思い出して、ライブの2週間くらい前に連絡して、にわか仕込みでライブに臨んだのを覚えています。
コロナ禍の前はよくアイルランドに行っていたので、Willie Clancy WeekやFeakle Festivalなどサマースクールやフェス等で、日本の方と知り合うことも多かったのですが、木村さんともどこかでお会いしたことありましたっけ?
これまでも、ほとんど会ったことのない人と、いきなりライブをやったりしているのですが、なんだかんだで実はサマースクールやフラーとかで、ちょっとは会っていたりすることもあるんですよね。木村さんとも実はどこかでご一緒していましたっけ?
毎年色々な人と会うので、しばらく会っていなかったり、連絡を取っていなかったりすると忘れてしまうので、念のため聞いてみました。